2017.02.01

●糠床通信●

本日もお立ち寄りありがとうございます。

 以前、当ブログにも書きましたが、我が家の愛犬は、自家繁殖で同じ血縁を代々つないでいる「ぬかどこ」犬です。

 最初の一頭目がおりこうすぎて、亡くなってしまったときの喪失感が大きく、それを回避すべく血縁を残すことにしたのが始まりです。

 現在は2頭います。

 だいぶボケてきちゃってる11歳のアニーは、ゴールデンには珍しくたった一頭だけ産まれた一人っ子で、母犬が育児放棄したので私が人工哺乳で育てました。
 
 その娘がエイちゃんで、小金井のブリーダーさん自慢のすごいオス犬の血を引いています。エイちゃんも、そろそろ年齢的に限界なので、エイちゃんに子供を産ませようと思っています。

 自家繁殖とはいえ、交配相手はプロのブリーダーさんが飼っているオスに頼ることになります。

 交配には交配適期というものがありまして、この期間に交尾をさせないと妊娠しません。

 人間の若い人たちに言わせれば、「危険日」という罰当たりな表現になるわけですが、犬の場合、わずか数日しかない貴重な瞬間です。

 発情出血がはじまったら、毎日観察して、交配適期を割り出し、そうと決まればダッシュでブリーダーさんのところにメス犬を連れて行かないと間にあいません。

 長期間預けっぱなしで面倒をみてくれるブリーダーさんは少ないと思うので、こちらのフットワークの良さが決め手となります。

 しかし!! 残念なことに、お世話になっていた小金井のブリーダーさんが火事で亡くなってしまい、ゴールデンレトリバーの交配相手は、千葉だの茨城だの鎌倉だのといった遠方にしかみつからなくなってしまいました。

 しかも、ショードッグ命のブリーダーさんだと、家庭犬の交配なんぞ眼中にない上に、高額な交配料に加えて、様々な条件を出してくるので、あまり現実的ではなく、さらに選択肢がせばまります。

 いまの私の日常ではもう、不可能です。

 去勢をしていない家庭犬を探して交配 という手もありますが、きちんと躾けられた行儀の良い箱入り息子を交配させるのは至難の業で、私のほうに、余裕がないとできません。

 だったら、遠方だろうと、プロブリーダーの犬にサクっと交配してもらったほうがむしろ楽です。

 とうわけで、今回、うちのエイちゃんに発情がきたものの、通える距離のブリーダーさんを探している間に、どんどん時間が経ち、交配適期ギリギリのリミットを迎えてしまいました。

 こりゃ、今回もあきらめるようだな。と思っていた矢先、思わぬ救世主が現れました。

 困った動物と、動物に困った人のために命を削って頑張っておられる 名前を言ってはいけないアノ方の登場です。

 自称・永遠の28歳こと茨城の大魔王が、「知り合いがゴールデン欲しがってるから、そろそろ繁殖しろや!」と脅し電話をくれたではありませんか。

 そうか。この人がいたか! 

 「もしアナタのアジトの近所に、知り合いのブリーダーがいて、ゴールデンの雄も持ってるなんて都合のいい話があったとして、発情期間中おたくに預けっぱなしで 交配に通うのもアナタに代行してもらえませんかね?」

 という無茶振りを返してみました。

 100%ダメもとだったので、仮定に仮定を塗り固めた上にめちゃくちゃムシのいい話をのっけてみました。

 するとどうでしょう! 彼女のオトコマエ気質に火がついたのか、 「まかせろ!」と。 「調べるからちょっと待っとけ!」と。

 さらに、もともと犬のプロだった彼女の犬好き魂にも火がつき、「血統書をみせろ」「足の形とかみたいから写真おくれ」となり、中略・・で 相手もみつけてくれて、ムシのいい話も全部引き受けてくれて、すっかり段取りがととのったところで、よっしゃ!受け渡しの日を決めるぜ! ってところでタイムリミット。交配適期がおわっちゃいました。 エイちゃんのばかぁ~!

 とうわけで!  次の発情まで待っててもらえたら、写真のような可愛い子犬がやってきますよ!

 こっちを振り向いている茶色の子犬が、エイちゃんです。 今度お母さんになる予定の犬ですね。このホームページの表紙に、犬が4頭写ってますよね。一番右のは拾ったダックスですけど、ゴールデンが3頭いますよね?この真ん中の子がオトナになったエイちゃんです。

 この子と、大魔王推薦の立派なオス犬との間に生まれてくるであろう子犬を、どうか楽しみに待っていてください。

 うちに残すメス一頭と、大魔王のお知り合いのおうちに行く予定のオス一頭を確保したあと、それ以上沢山うまれる場合も想定して、絶賛口約束募集中です。

 お~い 犬いらねぇ~かぁ~

 以上。三鷹・吉祥寺のペットドクター いのかしら公園動物病院の石橋でした。