2016.09.28
●うちの子に限って ここらで終わらせないと●

本日もお立ち寄りありがとうございます。
さて。つづきでございます。
スーパーやコンビニの外に犬を繋いだまま、その場を離れ、買い物に行くのは危険性ですよ! というお話を、延々としておりますが、「なにも起こらなければいいわけだし・・ うちの子おりこうだし・・」という反論もボチボチ出てくる頃合いかと思います。
幸い、このブログはコメント欄がありませんからね。反論はさておき、とりあえず、この先を聞いておいてください。
先ずね・・ 「うちの子はおりこうだし・・」という飼い主さんの想いに対しては、私も異論はありません。実際に、おりこうで留守番できるわけですから。確かにおりこうなんだと思います。ちゃんと躾をしてあって立派だと思います。
でもね。 おりこうじゃない人間が、むこうから、自爆的に、事件を起こしてくることがあって、それでも飼い主と犬のせいになっちゃうんですよ! ってことを前回までに解説したわけです。
今日はさらに、「結果として、何も事故がおきなかったら、それでいいんだよね?」 「いやいや、それがダメなんですよ」というお話をこれからしていきましょう。
ここから、ちょっと法律の話になります。
飼い犬は、「動愛法」と「狂犬病予防法」という法律できっちり、規制されています。犬を飼う以上は、この法律から逸脱することはできません。
また、これら直接的な動物関連法以外にも、迷惑防止条例といった様々な規則にも配慮しながら、犬を飼わなくてはいけません。
私の勝手じゃん! では済まされない事柄が多いです。
公共の場に犬を繋いで、飼い主がその場を立ち去り、飼い主が犬を直接制御できない状態となる という行為は、動愛法の第9条に抵触します。 犬の管理責任を怠っているとみなされ、ウルサイことを言ってしまえば、何も事故がおこらなくても その状態そのものがアウトと解釈されます。
実は、民法718条というのにも抵触するらしく、動物の占有者の監督責任を果たしていない ということで、やはり アウトです。
私もそれを聞いて、そぉ~なんだぁ~ キビシイねぇ~ とおどろきました。
ここで さらに・・・・
「私は、スーパーが用意してくれた犬専用のポールに繋いでいるから大丈夫!」 と、おっしゃる方もいるかもしれません。
けっこう、あるんですよね。犬を繋ぐ場所を設けた店。
でも・・・どうやらこれもアウトらしいです。
スーパー側は、このポールを用意しても、飼い主の替わりに犬の管理責任を負うとか、ポールのまわりに人を近寄らせないように管理しているわけではありません。
「犬をおいて立ち去っていいとは言ってないし、安全を約束した覚えもない。やたらなところに繋がれて、オシッコされるのが嫌だからポールを立てただけ。ここに犬を繋ぐ場合は、あくまでも自己責任でシクヨロ!」という立場をとっているに過ぎないのです。
ポールを注意深く観察すれば、そのように注意書きがしてあるかもしれません。
というわけで、結論。
①自分の犬が他人に危害を加える可能性については、「おりこうじゃない人間が、わざわざ危害を加えられに来る」という、ありえない可能性まで想定して犬を管理しましょう。ついでに、犬が苦手な人が、けっこう沢山いるという現実を認識しましょう。
②万が一、事故が発生した場合、どんなに理不尽な状況であっても、飼い主側が負けますので、被害者への初期対応を間違えないようにしましょう。
③狂犬病予防のワクチンは、事故発生時には、既に接種済みでないといけません。事故直後の接種という反則技は無効ですし、バレます。有事にそなえて、接種の事務処理はきちんと毎年しておきましょう。
④忙しい毎日なのはわかりますが、犬の散歩と買い物は、わけて考えたほうがよさそうです。
⑤不特定多数の人間の、全く理解不能な行動に対して、自分の犬がどのように反応するのかは、未知数であると認識しましょう。うちの子に限って・・・という想いは、事故のもとです。
最後に 法律のところをご指導くださった東京都の担当官の方に心から感謝いたします。お忙しい中 ありがとうございました。
写真は・・・
買い物をする飼い主を待つおりこうな犬
ロケ地 となりのファミマ。
撮影者 カナちゃん
以上。三鷹・吉祥寺のペットドクター いのかしら公園動物病院の石橋でした。
さて。つづきでございます。
スーパーやコンビニの外に犬を繋いだまま、その場を離れ、買い物に行くのは危険性ですよ! というお話を、延々としておりますが、「なにも起こらなければいいわけだし・・ うちの子おりこうだし・・」という反論もボチボチ出てくる頃合いかと思います。
幸い、このブログはコメント欄がありませんからね。反論はさておき、とりあえず、この先を聞いておいてください。
先ずね・・ 「うちの子はおりこうだし・・」という飼い主さんの想いに対しては、私も異論はありません。実際に、おりこうで留守番できるわけですから。確かにおりこうなんだと思います。ちゃんと躾をしてあって立派だと思います。
でもね。 おりこうじゃない人間が、むこうから、自爆的に、事件を起こしてくることがあって、それでも飼い主と犬のせいになっちゃうんですよ! ってことを前回までに解説したわけです。
今日はさらに、「結果として、何も事故がおきなかったら、それでいいんだよね?」 「いやいや、それがダメなんですよ」というお話をこれからしていきましょう。
ここから、ちょっと法律の話になります。
飼い犬は、「動愛法」と「狂犬病予防法」という法律できっちり、規制されています。犬を飼う以上は、この法律から逸脱することはできません。
また、これら直接的な動物関連法以外にも、迷惑防止条例といった様々な規則にも配慮しながら、犬を飼わなくてはいけません。
私の勝手じゃん! では済まされない事柄が多いです。
公共の場に犬を繋いで、飼い主がその場を立ち去り、飼い主が犬を直接制御できない状態となる という行為は、動愛法の第9条に抵触します。 犬の管理責任を怠っているとみなされ、ウルサイことを言ってしまえば、何も事故がおこらなくても その状態そのものがアウトと解釈されます。
実は、民法718条というのにも抵触するらしく、動物の占有者の監督責任を果たしていない ということで、やはり アウトです。
私もそれを聞いて、そぉ~なんだぁ~ キビシイねぇ~ とおどろきました。
ここで さらに・・・・
「私は、スーパーが用意してくれた犬専用のポールに繋いでいるから大丈夫!」 と、おっしゃる方もいるかもしれません。
けっこう、あるんですよね。犬を繋ぐ場所を設けた店。
でも・・・どうやらこれもアウトらしいです。
スーパー側は、このポールを用意しても、飼い主の替わりに犬の管理責任を負うとか、ポールのまわりに人を近寄らせないように管理しているわけではありません。
「犬をおいて立ち去っていいとは言ってないし、安全を約束した覚えもない。やたらなところに繋がれて、オシッコされるのが嫌だからポールを立てただけ。ここに犬を繋ぐ場合は、あくまでも自己責任でシクヨロ!」という立場をとっているに過ぎないのです。
ポールを注意深く観察すれば、そのように注意書きがしてあるかもしれません。
というわけで、結論。
①自分の犬が他人に危害を加える可能性については、「おりこうじゃない人間が、わざわざ危害を加えられに来る」という、ありえない可能性まで想定して犬を管理しましょう。ついでに、犬が苦手な人が、けっこう沢山いるという現実を認識しましょう。
②万が一、事故が発生した場合、どんなに理不尽な状況であっても、飼い主側が負けますので、被害者への初期対応を間違えないようにしましょう。
③狂犬病予防のワクチンは、事故発生時には、既に接種済みでないといけません。事故直後の接種という反則技は無効ですし、バレます。有事にそなえて、接種の事務処理はきちんと毎年しておきましょう。
④忙しい毎日なのはわかりますが、犬の散歩と買い物は、わけて考えたほうがよさそうです。
⑤不特定多数の人間の、全く理解不能な行動に対して、自分の犬がどのように反応するのかは、未知数であると認識しましょう。うちの子に限って・・・という想いは、事故のもとです。
最後に 法律のところをご指導くださった東京都の担当官の方に心から感謝いたします。お忙しい中 ありがとうございました。
写真は・・・
買い物をする飼い主を待つおりこうな犬
ロケ地 となりのファミマ。
撮影者 カナちゃん
以上。三鷹・吉祥寺のペットドクター いのかしら公園動物病院の石橋でした。