2016.09.12

●うちの子にかぎって 続き●

本日もお立ち寄りありがとうございます。

 「うちの子にかぎって」の続きです。

 のっけから 恐ろしいことを書きますが、話の前提として、心に留め置いていただきたく、ちょっと長いですが、しばし、前置きを記させていただきます。

 本題。
 自分が飼育している動物が、他人に危害を加えてしまい、被害者から訴えられた場合、ほぼ間違いなく、飼い主側が負けます。場合によってはとんでもない金額を支払わないといけないことにもなり、大金持ちでもない限り、人生において、回復不能なダメージを受ける可能性があります。  繰り返し言いますが、必ず飼い主が負けてます。

 たとえば。飼い主さんがリードをちゃんと持って散歩していた犬が、通りすがりのお婆ちゃんにむかって ワン! と吠えた事件。おどろいたお婆ちゃんが、その場で転んでしまい、大腿骨を骨折してしまいました。犬はとびついたわけでもなければ 咬んだわけでもなく、おばあちゃんに触れてすらいません。なんだかんだあって、最終的に飼い主さんは460万円の支払いを命じられることになりました。

 吠えないように調教してないのが悪いとの判断だそうです。

 おそろしや・・・

 こんな判例が出てしまうと、「当たり屋」がビジネスチャンスだ!とばかりに、ペット業界に参入してきても不思議ではありません。

 お金持ちや有名人のペットに目をつけて、そ○ま○た○しさんちの犬みたいな、ちょっとアレな犬を選び、わざと吠えられて、大げさに転んで 「わて、首をいてもーたんで入院しますわ」 とか。

 もっと高額の敗訴例もあります。

 大阪の行政司法書士さんのホームページに紹介されていたので、興味のある方はアクセスしてみてください。(行政書士事務所のリンクを貼ろうと思ったのですが、連絡がとれず、許可を得ていませんので、とりいそぎは、「犬の吠え声・襲撃等の事故判例 行政書士事務所」のキーワードで各自検索してみてください)

 紹介されている判例を見る限りでは、「犬を連れて外にでること、ひいては犬を飼うということは、潜在的にとても大きなリスクを秘めている」と、あらためて自覚すべきだと思いました。

 ペットを飼うなんてのは、もっとおおらかで、心あたたまる行為であるはず・・なのですが、一歩まちがうと、問答無用で、社会からの制裁に会ってしまうんだなぁと、ちょっと恐ろしくなりました。

 つづく!

      以上。三鷹・吉祥寺のペットドクター いのかしら公園動物病院の石橋でした。