2015.06.10

●深夜の攻防戦●

本日もお立ち寄りありがとうございます。

 最近、3人組の小学生と水面下の闘いをくりひろげております。

 我が家には、糠床と呼ばれる動物が2種類おりまして、筆頭はご存じゴールデンレトリバーのアニーとエース。

 初代のローラがあまりにおりこうさんだったために、ペットロス対策で、その子供を代々残して現在に至っております。しかし なぜか、おりこうさん指数は下がる一方で、最近、モチベーションの維持が難しくなっています。

 その次が、いきなり下等動物になりますが、開業した年の夏に、春光スポーツクラブ(旧日産厚生園)のフェンスぞいのクヌギでみつけた ヒラタクワガタ。

 都会で生存するための食糧事情の厳しさを物語る、わずか2cmたらずのメスでした。あまりの小ささに、逆に珍しいやら、同情心が湧くやらで、ちょうどそのころに知り合った、国分寺のランバージャックというクワガタ・ショップで飼育用具をそろえて飼い始めました。

 それから17年。18世代に渡って子孫を引き継ぎ、今日に至ります。まさに秘伝のタレか糠床かという様相を呈しております。

 先日、ランバージャック(現在は小金井に移転)のヒゲ店長と話しをしていたら、そろそろ外の血を入れないと、累代障害を起こすんじゃないかとのこと。要するに、血が濃くなって、繁殖障害やら奇形の発生率の上昇やら、体の矮小化がすすむということです。

 そこで、ここ数日、仕事が終わってから、疲れた体に鞭打って、井の頭公園の樹液が出ているところを回って、ヒラタクワガタがいないか探しています(写真参照)。時期としては今がベスト。カブトムシの発生が本格化すると、体格差でまけてしまうクワガタは影を潜めてしまい、みつけるのが困難になります。また、ヒラタクワガタはなぜか、5月の連休あとから梅雨入りにかけての間によくみつかる種類です。いまなら、「クワガタやカブトムシを採るのは夏休み~」と悠長に構えているガキンチョどもの先を越すことができますし。

 と考えていたら おおまちがいでした。

 なんでしょうね。最近のガキどもは。

 夏休みだからこそ 夜の公園に行かせてもらえたんじゃないのか?  夏休み前に、おかあさんのお手伝いとかいっぱいして、通信簿の成績もあがってたりとかもして、それで得点稼いで、夏休みの夜にカブトムシとりに行かせてくださいって 許可がおりるんじゃないのか? なに子供が勝手に夜中の公園をウロウロしてるんだ! 門限とかねぇのかオマエら。さらわれるぞ コラ!!

 だいたいね。なんで この裏技的な時期にガキんちょがクワガタ探してんだよ。おまえら 夏休みまでおとなしくしてろよ。 通信簿みせてみろコラ!

 もうね。行く先々で 同じ3人組のガキ共が懐中電灯片手に「俺様の縄張り」を荒らしまわってやがるわけですよ。もうね。なんでしょうね。仕事で疲労困憊なのにこの湧き上がる闘志は。そのクヌギはおまえらが生まれるまえから俺の縄張りなんだよコラ。樹液のところに「いのかしら公園動物病院専用」って貼ってやろうかと思いますよ。

 なんだ おまえら。 ネット情報ってやつか?

 「次のポイント行こうぜ」 って なんだ!その こまっしゃくれた物の言い方はっ!! 生意気言うのはこの口かオラ?!って ほっぺたグニぃ~ってしてやろうかと思いますけど 警察呼ばれますね。

 いっぺん、この時間帯なら手も足も出まいと、12時まわってから見回りましたが、また同じガキどもが先回りしてやがりましてね。

 親の顔が見たいね。まったく。警察呼んで 補導してもらいますかね。
 
 かつてアニメの巨匠・手塚治虫先生が使った手口を使おうかと思う今日このごろ。忙しいオトナが子供に金をつかませて・・・。

 いや。やめときましょう。

 こちとら500メートル離れた対岸の斜面に隠れるニホンカモシカを瞬時に補足し、時速80キロで疾走する車内から地面を這う3cmの子亀を発見できる目をもってるんだい! ガキンチョなんかに負けてたまるか。  もう老眼だけどな!! おぼえてろよっ!!

 さて。
 ついつい 言葉が荒れてしまったことをお詫びいたします。

 なお、写真にあるように、公園管理事務所による、すずめばち注意の看板がとてもシュール。オトナたちが年々たよりなくアホになっていく半面、子供たちは、したたかであります。日本の未来はまだ大丈夫ですね。

 それから・・・あの看板の下にはヤモリが住んでますからめくらないであげてくださいね。(笑)

   
   以上。三鷹・吉祥寺のペットドクター いのかしら公園動物病院の石橋でした。