2016.06.09

●西表島からの夏だより ロビンソンさんと秋刀魚の骨 その三●

本日もお立ち寄りありがとうございます。

 西表島のロビンソン小屋から素敵なお写真が届きましたよ。青い海から立ち上る真っ白な入道雲。梅雨空の東京とは別世界ですなぁ。サンゴ礁には でっかいナポレオンフィッシュが泳いでいたそうですよ。ロビンソンさん、捕まえて食べたりしてないでしょうね。心配です。

 で・・・ ロビンソンさんの話のつづき。

 ロビンソンさんのカヌーツアーに参加した、その御一家。沖縄旅行に来たはずなのに、なぜか、ロビンソンさんから延々と「阿寒湖に住んでたころの話」をお見舞いされ、早くもロビンソン・ワールドの洗礼をうけます。

 まぁね。ふつうここで、怒る人は怒りますよね。
 阿寒湖 関係ねぇだろって。

 そこは、このご一家。人格者であります。ロビンソンさんの話も面白かったに違いないのですが、楽しく阿寒湖物語に耳を傾けて、ロビンソンさんと打ち解けていかれます。

 そして ついに・・・・・・・・・。

 犬飼ってるの? 何?東京の三鷹に住んでる? じゃぁテツを知ってるだろ? 

 という無茶苦茶な展開に突入します。

 もうね。西表に永く住んでると、ご近所感覚が全く異次元になってしまうんですよ。なんたって、南風見田の浜でキャンプしてる人に、「西表島 南風見田の浜 ○○様」って書いたハガキが届く世界ですからね。

 三鷹?犬飼ってる? じゃぁ 獣医のテツを知ってるだろ。 って。

 知らないって。ふつう。動物病院いっぱいあるんだから。

 そもそも 「ご存じ大泉洋でございます」 ってのも、当時、無名だったからこその大見栄っていうギャグだったわけで・・・。

 まぁ 結局は、当然のごとくご存じなかったわけなんですけどね。偶然、うちの患者さんでしたなんてミラクルは起きないわけですよ。

 でもね。このご一家。人格者です。
 このロビンソンさんの無茶振りにも、笑顔で対応なさるわけですよ。 じゃぁせっかくだから、その動物病院に行ってきますよ。i-phonでメッセージの動画をとりますから、ロビンソンさん なんかしゃべってください。ってね。 この神対応が奇跡を呼びます。

 ちなみに、ロビンソンさんのように、サービス精神と優しさの塊な人は、いつだって「よかれ」と思っていろいろ頑張ってくれちゃうわけです。

 二日酔いと過労でロケに行きたくない大泉さんに「ロビンソンさんに悪いから行こうよ」と言わしめた親切パワー。実はこれ、受け手の愛あるリアクションがあって初めて成立する関係であるとも言えるのです。

 沖縄来て阿寒湖の話はいいよ。とか、知らねぇよそんな獣医  ってなっちゃうと、ロビンソンさん 悲しくなっちゃうわけですね。 もうね。メッセージ動画の中のロビンソンさん。嬉しそうだったもの。

                   つづく
  
   以上。三鷹・吉祥寺のペットドクター いのかしら公園動物病院の石橋でした。