2016.06.07

●ラム●

本日もお立ち寄りありがとうございます。

 今日は火曜日。ご存知、休診日でございます。休診日なんだけれども。脳内の小島よしおが、海パン一丁で歌い踊っております。

 最近、お菓子つくりに夢中になっている娘が、コソコソっとやってきて、耳元でこう囁きました。

「あのね。お父さん。台所にラム酒があるんだけど。あれはお菓子つくりに使うものだから、飲まないでね。お母さんは、隠してあるから大丈夫だって言ってるけど、念のため・・」 

・・・・・・・って。  わしゃ アル中かっ!!

 もうね。消毒用アルコールを盗み飲んで、失明する軍医なみの残念さですよ。
 そりゃラム酒も好きですけどね。あんなに体に悪そうなお酒を、あえて飲むならお父さんはもっといい奴を買いますよ。コンビニとかに並んでないやつ。三鷹駅の碇屋さんとか井の頭通りにある亀屋さんとかにあるやつをね。

 写真は、バカルディのホワイトラムとマイヤーズのダークラム。どちらも定番の廉価ラムです。前者はカクテルに、後者はお菓子の香り付けや、そのままの飲用に供されることが多いようです。うちの台所に隠されてるのは右側の奴です。

 ところで・・
 左のバカルディのボトルに、コウモリのマークがついているのが見えますでしょうか。これは、バカルディ社の創業当時からの商標で、160年くらいの歴史があるマークです。現在でも家族経営が続いているバカルディ社では、商標のコウモリを、一族の守り神として感謝し、フロリダ州にコウモリの研究所を持っています。

 フロリダ大学の野生動物医学研修のカリキュラムの一環で、私もこの施設の見学に行きましたが、とても立派な研究所でした。さすが巨大企業の税金対策。スケールが違います。(ちなみに、群馬県にあるジャパンスネークセンターは陶陶酒の会社が持ってる研究所です。日本を代表する蛇の研究者が在籍しているのに、昭和の見世物小屋なみのレトロテイストあふれる不思議空間です。ぜひ一度いってみてください。うちの母親をつれていったら2秒で天国のおやじのところにいけちゃう、蛇だらけの施設です)

 で・・フロリダのコウモリ研究所。
 施設の中には世界中のフルーツバットが飼育されており、おどろいたことに、沖縄に生息するヤエヤマオオモウモリやオリイオオコウモリもいました。オガサワラオオコウモリがいたかどうか確認しなかったことが悔やまれますが、なにしろ、日本の保護動物が海外で飼育されて、繁殖していることに驚きました。

 野生動物の仕事って・・絶対に採算とれませんからね。やっぱお金なんですよ。大事なのは。それも、半端な規模じゃ動物を苦しめるだけだから、必要なのは常識はずれの巨万の富。

 私も、アラブの石油王とか、アメリカのウォルマートの創業者一族とかの家に生まれたかったです。娘に、マイヤーズのラムを飲むなと釘さされてるようなショボイお父さんじゃぁ、野生動物は救えませんね。
 
   以上。三鷹・吉祥寺のペットドクター いのかしら公園動物病院の石橋でした。