2016.02.01

●痛快 丸齧り●

本日も、お立ち寄りありがとうございます。

 寒いですねぇ。暖冬なんだか大寒波なんだか右往左往で、ひっぱりまわされるこっちの身がもちませんね。
 歳とった動物や体の小さい動物には非常に危険な気候です。昼夜の温度変化がすくない、ダラァ~っとした温かい環境を用意してあげてください。

 写真は、むらさき屋の羊羹を痛快まるかじりする、ご存知 西表島のロビンソンさんです。

 となりで 恨めしそうに舌舐めずりをしているのはセッターの飛鳥です。犬に羊羹はもったいないですからね。そりゃ もらえませんわな。なんたって むらさき屋さんのおとーさんが命をかけてつくってる羊羹ですから。

 いや ほんと。飛鳥が丸かじりしてる写真が送って来なくてよかったと思います。
 ロビンソンさん 時々 無茶なさいますからね。
 いつぞやは、長命草の味噌汁とジャノメナマコのぶつ切りステーキってのを御馳走になって、そのまま一週間くらい喉が痛くてまともに声が出なかったことがあります。

 天国のような西表島にも地雷食材はあるのです。ツムギハゼの天麩羅なんてのもあぶないです。

 上野生まれの生粋の江戸っ子であるロビンソンさんは、江戸前のハゼに親しんで育ったものですから、西表に住み着いた当初、マハゼに良く似たハゼがいっぱいいるのに大喜びで、つかまえて天麩羅にしようと思いました。大漁後、あとで食べようと思ってとっておいたところ、傷ついたセグロアジサシが保護されたので、そのハゼを食べさせました。ところが、食べたとたんにアジサシはコロっと死んでしまったそうです。そのハゼはツムギハゼといって、フグと同じテトロドトキシンを持つ猛毒魚だったのです。アジサシを助けようとしたおかげでロビンソンさんは間一髪、命拾いしたわけです。(ロビンソンさんの傷病鳥獣保護歴は長く、内容もすごいです。イリオモテヤマネコの赤ちゃんを保護したこともあります。)

 ツムギハゼは、内地のマハゼに似ていなくもないので、内地から来たキャンパーは「食べられる」と思ってしまうらしく、食料調達と称してこの魚を食べてしまい、事故に遭う事があるらしいです。死亡率は60%とも言われ、非常に危険です。中途半端なアウトドアブームが蔓延している昨今、ツムギハゼ中毒は今後も増えていくかと思われます。

 皆さんも 不用心にやたらなものを口に入れないよう、お気を付けくださいませ。

 ちなみに、私の中の心に残る伝説の拾い食いエピソードは、小学校(校舎がブーメランの形をした税務署近くの小学校)の同級生の、な●つ君と●だか君と●りはら君の話。

 彼らは下校途中で、誰かが落とした病院の薬の袋をみつけ、協議の結果、「これは頭の良くなる薬に違いない」という結論に達し、みんなで飲み、そして倒れました。血圧を下げる薬だったようです。
 たしかに、そんな薬があったなら、一番に彼らが飲むべきだったと思いますが、なにしろ 死ななくてよかったと思います。

 以上。三鷹・吉祥寺のペットドクター いのかしら公園動物病院の石橋でした。