2015.12.03

●食について考える その2●

飼い主の皆さま 読んで下っているたまたまお立ち寄りの皆さま おはようございます。
 寒くてどんよりした天気ですが。今日も一日ノビノビと、各人の持ち場で奮闘してまいりましょう。

 さて。昨日、食について斜めに考えておりましたら、おさげの三つ編が似合う友人がおもしろい事を言っておりましたので、ちょっと盛りながらご紹介しようと思います。一部、不快な表現・画像なども伴いますが、ご容赦いただきたく。

 画像は、飛蝗(ひこう)といって、大発生したサバクトビバッタが群飛する様子です。平方キロメートルあたり数千万匹の大発生は、あっというまに周辺の植物を消滅させ、農民が難民と化す恐ろしい現象です。
 日本だと古くからイナゴを佃煮にして食べる習慣があり、飛蝗を食料として利用できないものかという議論も持ち上がるようです。近年では、先述の爬虫類カフェならぬ昆虫食カフェなるものも出現し、あらゆる虫を食べてみよう!なんてことが日夜くりひろげられています。昆虫食が来るべき人類の食料危機を救うのだそうで、バーガーキングに行って、ワッパーを頼んだつもりが、となりにあったホッパーって新メニューだった。なんて日がくるかもしれません。そんなことなら潔く絶滅してやると思う人も多いのではないでしょうか。
 私も、自然観察の対象としての昆虫は大好きですが、ムシくわねぇか?と言われたら、パイなら食うけど、ムシは食わねぇと答えると思います。
 で・・おさげの三つ編が似合うナイスガイの言い分ですが、ここ最近言われている草食男子とか肉食女子とう表現が、考え方として根本的に間違っているんじゃないかというお話。

 そこで 前振りに出てきたバッタの再登場です。
 これ、草食動物です。
 ものすごく繁殖力が強いです。
 一方、いのかしら自然文化園にいるツシマヤマネコ。
 世界屈指の飼育技術を誇る東京都の動物園チームの努力もむなしく、あんまり殖えません。しまいには人工授精で産まそうということで、わずかに何匹か誕生しました。
 ツシマヤマネコは肉食動物です。臆病でデリケートな生き物なので、せっかく生まれた子供も育ちそこなったりして、そうそう繁殖に成功しないのです。
すべての生物が上記にあてはまるわけではありませんが、このパターンで考えると、草食男子という言葉は、デリカシーのかけらもなくバカスカ繁殖して、そこらじゅうの食べ物をかたっぱしから食べつくす男子。肉食女子は、神経質で臆病で、なかなか繁殖にいたらず、子育てにも成功しにくい女子ということになります。とんねるずの歌にあったガラガラヘビだってそうです。ほんとのガラガラヘビは一度に沢山は食べないし、一度食べたらしばらく何にも食べずに穴に隠れておとなしくしてますし、おどかすと怖がって食べなくなり、ヘタすると死ぬまで拒食しますからね。肉食という言葉がひどく勘違いされているのは確かなようです。
 

以上。三鷹・吉祥寺のペットドクターいのかしら公園動物病院の石橋でした。