2017.12.19
●ガリガリガリクソンだってよく見りゃ可愛い●

本日もお立ち寄りありがとうございます。
シャンシャンの毛がピンクなのは、お母さんが舐めたせいだと動物園から説明をうけたのですが、どういうしくみで毛がピンクになるのでしょうか?
という問い合わせが日テレから来ました。
その前は、「ヘラジカの銅像にまとわりついてるヘラジカがネットで話題になってますが、あの子はどういうつもりであんな行動をとっているのか」 という質問でしたが、毎回、動物ネタの問い合わせには頭を悩ませます。
私の事を変な動物のネタに詳しいと勘違いし信じて問い合わせをしている人を相手に、テキトーなことを言って誤報が独り歩きしてしまったら申し訳ないですからね。
今回、私は診察中で対応できなかったのですが、電話をとったマユちゃんには、「舐めて、毛が寝て、地肌のピンクがのぞいただけなんじゃね?きっと来園者が皮膚病を心配して騒いだんじゃないのかな。ヘタにパンダなんか生まれると動物園も対応が大変だな・・・パンダ担当は全員胃潰瘍になってんぞ」と、文字通りテキトーな話をしておりました。
ただ、ちょっと気になったので、暇なときにシャンシャンの画像を出してみたら、あらら。シャンシャン君、たしかに白い毛の部分が赤茶けております。
地肌のピンクじゃなくて。毛が変色してますね。
画像に添付されている解説をみると、「あかちゃんパンダが赤く染まるのは、お母さんの愛情の証」とか書いてあります。報道によって、ピンクか赤のばらつきがあります。
共通して言えることは、綺麗な話にしたい!という強い意志。
私には 可愛いピンクというより、赤茶けている ようにも見えますが。
ってか、あれってプードルとかウェスティとかマルチーズとかシュナウザーとか指舐め犬とか飼ってる人だったらピンときますよね・・・。
シャンシャンが赤茶けた色になってるのは、口腔内雑菌うようよの口でお母さんがベロベロに舐めたせいで「よだれ焼け」したからじゃないでしょうか。
じゃぁ その仕組みはというと、ここからはさらに憶測ですが、口腔内雑菌には色素産生菌というのがおりまして、セラチアとかバクテロイデスといった連中が、本来色素のない毛である「白い毛」のケラチンやヨダレの有機物を培地にして活動し、赤やら黒やらの色素を産生した結果、赤茶けたパンダになるんじゃないかと。
ついでに、怪しいネット情報まで採用すると、発生したアンモニアがキューティクルを開いて余計に染まりやすくしたんじゃないかと。
だから きっと シャンシャンはすごく臭いかもしれません。
なにやっても前向きにとらえてもらえる対象物って得ですよね。
ガリガリガリクソンなんか、誰にも援護してもらえないじゃないですか。佐藤浩市さんも認めた、世界でたった一つのニート漫談が、このまま消えちゃうのかなと思うと残念でなりません。ガリガリガリクソンもパンダも遠目にゃ似たような体形なのに。
ちなみに、興味深いのは、中国の専門家へのインタビューの内容。
・・・・赤くなる個体もいる。っていう表現。
も・・・って。
自然界では、ほぼすべての営みが「合目的的」という原則にのっとっています。つまり、なにがしか意味やら意義やら価値がある。
全部の個体が赤茶けるまで母親にベロベロにされているならば、これは、なにか意味がある可能性があります。
たとえば、食べちゃいたいくらい可愛い白黒模様の体色をボカすことによって天敵から襲われにくくするとか、体臭がきつくなって、オトナと誤認されて、追跡されにくくなるとか・・・。いや 今、テキトーに思いついただけなんですけどね。
逆に、ベロベロに舐められない、赤くならない個体も多く存在するならば・・・・ 飼育下繁殖における、母親のストレス行動の可能性もあり・・・。
きっと 触れちゃいけない話題なんだろうな・・・。
200%私の憶測だし。
きっと カバの赤い汗 みたいに、動物界の色の不思議のひとつなんですよね!
お母さんパンダの唾液は綺麗なピンク色で、イチゴみたいないい匂いがするにちがいありません。きっとそうだと思います。
写真は、マスター・チヨにいただいた沖縄の胡椒。沖縄に固有のコショウが自生していて、古くから郷土料理のスパイスとして用いられていたなんて知りませんでした。いわゆるコショウといっしょの使い方でいいんでしょうかね。楽しみです。
以上。三鷹・吉祥寺のペットドクター いのかしら公園動物病院の石橋でした。
シャンシャンの毛がピンクなのは、お母さんが舐めたせいだと動物園から説明をうけたのですが、どういうしくみで毛がピンクになるのでしょうか?
という問い合わせが日テレから来ました。
その前は、「ヘラジカの銅像にまとわりついてるヘラジカがネットで話題になってますが、あの子はどういうつもりであんな行動をとっているのか」 という質問でしたが、毎回、動物ネタの問い合わせには頭を悩ませます。
私の事を変な動物のネタに詳しいと勘違いし信じて問い合わせをしている人を相手に、テキトーなことを言って誤報が独り歩きしてしまったら申し訳ないですからね。
今回、私は診察中で対応できなかったのですが、電話をとったマユちゃんには、「舐めて、毛が寝て、地肌のピンクがのぞいただけなんじゃね?きっと来園者が皮膚病を心配して騒いだんじゃないのかな。ヘタにパンダなんか生まれると動物園も対応が大変だな・・・パンダ担当は全員胃潰瘍になってんぞ」と、文字通りテキトーな話をしておりました。
ただ、ちょっと気になったので、暇なときにシャンシャンの画像を出してみたら、あらら。シャンシャン君、たしかに白い毛の部分が赤茶けております。
地肌のピンクじゃなくて。毛が変色してますね。
画像に添付されている解説をみると、「あかちゃんパンダが赤く染まるのは、お母さんの愛情の証」とか書いてあります。報道によって、ピンクか赤のばらつきがあります。
共通して言えることは、綺麗な話にしたい!という強い意志。
私には 可愛いピンクというより、赤茶けている ようにも見えますが。
ってか、あれってプードルとかウェスティとかマルチーズとかシュナウザーとか指舐め犬とか飼ってる人だったらピンときますよね・・・。
シャンシャンが赤茶けた色になってるのは、口腔内雑菌うようよの口でお母さんがベロベロに舐めたせいで「よだれ焼け」したからじゃないでしょうか。
じゃぁ その仕組みはというと、ここからはさらに憶測ですが、口腔内雑菌には色素産生菌というのがおりまして、セラチアとかバクテロイデスといった連中が、本来色素のない毛である「白い毛」のケラチンやヨダレの有機物を培地にして活動し、赤やら黒やらの色素を産生した結果、赤茶けたパンダになるんじゃないかと。
ついでに、怪しいネット情報まで採用すると、発生したアンモニアがキューティクルを開いて余計に染まりやすくしたんじゃないかと。
だから きっと シャンシャンはすごく臭いかもしれません。
なにやっても前向きにとらえてもらえる対象物って得ですよね。
ガリガリガリクソンなんか、誰にも援護してもらえないじゃないですか。佐藤浩市さんも認めた、世界でたった一つのニート漫談が、このまま消えちゃうのかなと思うと残念でなりません。ガリガリガリクソンもパンダも遠目にゃ似たような体形なのに。
ちなみに、興味深いのは、中国の専門家へのインタビューの内容。
・・・・赤くなる個体もいる。っていう表現。
も・・・って。
自然界では、ほぼすべての営みが「合目的的」という原則にのっとっています。つまり、なにがしか意味やら意義やら価値がある。
全部の個体が赤茶けるまで母親にベロベロにされているならば、これは、なにか意味がある可能性があります。
たとえば、食べちゃいたいくらい可愛い白黒模様の体色をボカすことによって天敵から襲われにくくするとか、体臭がきつくなって、オトナと誤認されて、追跡されにくくなるとか・・・。いや 今、テキトーに思いついただけなんですけどね。
逆に、ベロベロに舐められない、赤くならない個体も多く存在するならば・・・・ 飼育下繁殖における、母親のストレス行動の可能性もあり・・・。
きっと 触れちゃいけない話題なんだろうな・・・。
200%私の憶測だし。
きっと カバの赤い汗 みたいに、動物界の色の不思議のひとつなんですよね!
お母さんパンダの唾液は綺麗なピンク色で、イチゴみたいないい匂いがするにちがいありません。きっとそうだと思います。
写真は、マスター・チヨにいただいた沖縄の胡椒。沖縄に固有のコショウが自生していて、古くから郷土料理のスパイスとして用いられていたなんて知りませんでした。いわゆるコショウといっしょの使い方でいいんでしょうかね。楽しみです。
以上。三鷹・吉祥寺のペットドクター いのかしら公園動物病院の石橋でした。